吹きガラスと言えば、やはり、暑い夏の時期のグラス制作が人気です。
夏休みになると、多くの小学生で賑わい、大忙しとなるのですが、
これからは工房の独自性も大事だよね。という意見が昨年、突如!!浮上してまいりました。
季節に合わせて、選んでいただけるアイテムを増やし
ガラスならではの魅力的な「新しい企画」を提案してゆこうということで新しいプロジェクトがスタートしました。
そんな訳で、爽やかな初夏の頃はブライダル関連の「ハート」をモチーフにしたガラスをお勧めして、
秋から冬にかけては「きのこ」尽くしの展示をするというようなことを試験的にやってきました。
その流れで、昨年末から年初めはどんなものが人気かといいますと・・・・
ガラスの表札です。
おかげ様で、若いカップルやファミリー層に「表札体験制作」を選んでいただけるケースが増えております。。
今回は表札制作の様子をご紹介します。
まずは、イメージ画を元に色合わせや装飾の打ち合わせをします。

予算に合わせてシンプルな色使いと形状でまとめることも出来ますし、
ご希望によってはお客様ご自身が表札本体の制作に関わって、こだわりをカタチにすることも可能です。

↑ 色ガラスをねじって、マーブル状にしている作業(旦那さんの担当)

↑ コルクを貼った手作りの道具を使い、ガラスを薄く伸ばしている作業(奥さんの担当)
仕上げの作業は工房スタッフが行います。
後日、窯から出てきたのがこちらです。

表となる面にはスカイブルーのガラス玉を乗せました。

裏面にはを立体感が出るように凹凸残した状態で金箔を使った装飾を施しました。
お客様には本体制作とは別日程で改めて、来店していただき、サンドブラスト加工で
お名前を彫っていただきました。

ガラス表面にマスキングシートを貼って、文字部分を剥がす作業をやっていただきます。

小さなお子さんには、名前の外側部分を隙間なくテープで覆ってもらう作業をお願いしました。
家族全員での共同作業になります。

サンドブラスト加工では圧縮した空気と一緒に砂を吹き付けてガラスを削ってゆきます。
完成後に光に透かして、とても満足そうに眺めておられました。
今回は名前部分はあっさりした感じで仕上げましたが、
色付けをしていただくオプションも可能です。

こちらは、くっきりはっきりと、文字が見えます。どちらかお好きな方を選んでいただけます。
最近はグーグルストリート・ビューでパソコンから第3者が家の細部を確認できてしまうので、
透明感あるガラスの表札で遠目からは見えにくいものが欲しいというニーズがあるようです。
お客様の要望と時代の変化に合わせて工房のサービスも対応してゆきたいと思っています。
ホームセンターで購入しても、結局のところオーダー制作ということで、
結構なお値段になります。
自分だけのオリジナルな表札が既製品と同等かそれ以下の値段で制作できるとなれば、
多くの方がやってみたいと思うかもしれません。自ら制作する表札が世に広まれば、
ちょっとした文化として定着する可能性もあります。
夢が膨らむ今日この頃です。