ミスター・パーフェクション

以下の文章はクラウドファンディングでの活動報告で掲載されたものを転載しております。

2019/07/28の記事です。

 

皆様、こんばんは。

このプロジェクトは夢の小屋の完成を目指しながら、最終的には
もう一つの現実世界としてファンタジーを創造する
という壮大な風呂敷を広げて展開しております。

このスローガンは一見すると意味不明なワードに、感じられるかもしれませんが、

実際には

毎日の生活の中で素朴な幸せを追求するという、

シンプルな内容です。

幸せの実現を説明する過程で
自己実現 → → → 自己拡大
という多くの人が選択する基本フローチャートの流れを数日前の記事で

説明させていただきました。

ところがっ!!

全く意味が分からな~い!!
というご意見を多く聞きました。

そこで、ちょっとした小話で皆様の心を揉みほぐしてみたいと思います。。

自己実現 → → 自己拡大を見事に体現し、
人生の成功者と呼ばれる人間が
限界を迎え、静かに幕を閉じてゆく間際に自己統合を向かえる
ハリウッドも号泣しまくる小話でございます。

 

元ネタをネットで探したのですが、見つからず、実話なのか?逸話なのか?
謎ではありますが
自分の中では殿堂入りしている話があります。

大幅に脚色を加え、(ほぼ、捏造に近いレベルで)
ご紹介したいと思います。

題して「砂糖とミルクをたっぷりマシマシで☆

~・~・~・~・~・~・~・~・~・

某広告代理店勤務
非常に有能でおまけに容姿端麗の
「ミスター・パーフェクション」と呼ばれる男がおりました。

身に付けるものから、食すものまですべてを本物嗜好で貫く
彼のライフスタイルはかなり徹底したものでした。

仕事においても妥協なき マーケット・リサーチと、
ものの本質を鋭く嗅ぎ分ける嗅覚で
数々のヒット商品を世に送り出すことで出世を重ね、
やがて、彼の名は業界では広く知れ渡るまでとなりました。

否の打ち所がないような男ではありましたが、
彼と仕事上で良好な関係を築くためには
守らねばならない絶対のルールが一つありました。

「珈琲はいかなる時もブラックでなければならない。」
砂糖とミルクは彼の価値観の中では存在を許されません。

困ったことに、身内や同僚、仕事先でも
同席した人物には問答無用で遵守させたため、
彼の評価が二つに割れる事件も頻発しました。

そんな彼もいつしか、病に侵され、業界からは惜しまれつつも、身を引くこととなりました。

持ち前のポジティブな思考で闘病生活を続けますが、

とうとう、彼の精神も限界に達し、ついに最後の刻を迎えることになります。

ある日、担当医師からは好きなものを食べてもいいと告げられました。

呼吸器を外しながら
「あなた、珈琲をお持ちしましょうか?」

妻が耳元で優しく彼にささやきます。

彼の両の目がにわかに生気を帯び始めました。

自己統合への最後のチャンスであることを

彼は知っています。

最後の力を振り絞り、
妻にこう告げました。

「そうだな・・・砂糖とミルクをたっぷりと入れてくれ。」