吾輩はときどき猫である[ファイナル]

Pocket

そろそろ、本当にまとめに入らないと不味いような気がしてきました。

それなりに反響はあるものの、

「あ~この人、相当こじらせちゃってるわ。盗んだバイクで走り出しちゃう、アカン奴だわ。」なんてコメントが入りそうです。

そうなる前に次の話に移りましょう。

 

今回のお題は「グローバリズムを斬る」です。

工芸とは無縁のテーマに感じるかもしれませんが、身近に迫る危機としては

かなり深刻なレベルにまで達していると感じております。

グローバル化は「人・物・金・情報」が自由に行き来する世界は素晴らしいと考える人達が進めている政策です。

 

良い面は確かにたくさんあります。

他国を武力で制圧することなく、国家間の垣根を取り払うことが出来るので

地球規模の環境問題などにはスピーディーに対処できるでしょう。

しかし、一方でほとんどの製品の生産性が向上したことで、

物流規模が拡大し、結果的には貧富の格差が社会問題となっています。

今後、AI技術の独占が行われると、中間層の消滅は確実です。

 

さて、あまり政治的な方向に行ってしまっても、専門書には及ばないので

表現を変えて、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

 

例えば、「ロックンロールスピリット」と表現されることがありますね。

ハード&コアな演奏で世界中を熱狂させる、激しいビートを刻むアレですよ。

なぜか「ロックンロール・ソウル?」とは呼びません。

その違いはどこにあるのでしょうか??

色々調べてみましたが、霊魂などの意味はこの際、除外します。

創業者や指導者の「spirit 」を継承するなど、組織やチームには使われますが、民族や伝統、風習などに対しては「soul 」がしっくりきます。

どちらも、同じようなニュアンスではありますが、違いを考えてみることで

我々が直面している問題に対して何かしらの解決のヒントが得られるような気がするのです。

 

「ソウル」は長期的な時間と土地に由来する情感を伴うものなのに対して、「スピリット」はどちらかと言うと理性的なロジックを感じます。

 

グローバリズムに話を戻します。

国際的なスケールで規格を統一して価値観を皆で共有しようとするなら、

「スピリッツ」に相当する概念になります。グラフで例えるなら、横軸です。

一方で、地域に根付く伝統的な価値を世代を超えて伝承してゆく行為は「ソウル」の領域となります。グラフでいえば縦軸です。

X軸、Y軸に変換して視覚的に捉えるとすっきりしますね。

どちらがより優れているという類のものではなく、双方の違いを尊重することで新しい視界が開かれます。

どちらか一方を悪と断じたところで、問題が解決しないのはベクトルとして正しく捉えていないところにあるかもしれません。

 

これまでに、「最適解」や「人工知能」や「グローバリズム」を敵対視してきましたが、

今後はむやみに毛嫌いせずに、認識を常に更新してゆくことが、必要だと気付いた次第です。

そして、ここから新しい活動方針とサービスを皆様に提供してゆきたいと決意を新たにしたところで、

このシリーズの幕を降ろしたいと思います。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました

 

 

 

カテゴリーblog

“吾輩はときどき猫である[ファイナル]” への2件の返信

  1. 熊谷さんのお宅に伺う前におにぎりを買おうかとコンビニに寄りました。おぉ~!!手に取ったおにぎりは高菜明太おにぎりで、「これをたべんといかんね!!」なんて熊本魂がシャウトしました。私のソウルとはこんなもんかな…と反省。
    熊谷さんのソウルは、その絶えず回転する思考と反省なのではないかとも思います。そこにソウルがあるのでは?? 私自身も、盗んだバイクを乗り回す勇気が必要かもと思います。

    1. コメントありがとうございます。
      作者名が宇宙の風になってますね。びっくり!!
      自分のルーツを探ろうとすると様々な要素を自分の内に感じます。
      しがらみばかりに感じられて疎んじた時期もありましたが、
      歳を重ねると、不思議となじんできます。

      今も模索中ではありますが、しっかりと回転して回して、ぶれない軸を保ちたいと考えています。
      今後ともよろしくお願い致します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です